alvana/セレクト理由/YAK WOOL PO KNIT

 weac.しかり、N.O.UNしかり、ANOTHER 20th CENTURYしかり、デザイナーズブランドは数あれど、alvanaもまた特異なデザイナーズブランドだと思います。

 端的に言うと、デザイナーズブランドなんだけど職人なんです。

alvanaとは

 上質なカットソーをメインにモノ作りを展開するブランド。2018年スタートとまだ新しいブランドながら、デザイナーの服への情熱は凄まじく、素材の開発からalvanaのモノづくりはスタートします。

 根底にあるのは「これまでの洋服史が積み上げてきたアーカイブと、現代のトレンドをぶつけ合い、新たなスタンダードを生み出す」。
 カットソーは素材や形など、ベーシックなものが多い中、常に新しい時代にむけた新しい”カタチ”を模索するその姿勢には感服します。

ブランドスタートのきっかけ

 デザイナーの谷中氏は元々別のブランドでニット・カットソーを作り続けてきました。様々な工場と直接やりとりをする中で、糸や縫製について一からオリジナルを作りたくなりalvanaをスタートしたと言います。

 展示会で実際にお会いする谷中氏は、寡黙でクールなんだけど内にはとてつもない情熱を感じるような、そんな人物。第一印象はデザイナーと言うより、熟練の職人さんでした。

 これまでもカットソーを作っていたのに、新しいモノづくりをしたいから新しいブランドを始める。やりたいことを徹底してやり通す、シンプルだけど意外と難しいことをさらっとやってのける谷中さんに魅力を感じています。

YAK WOOL PO KNIT

 当店は秋冬スタートということで、今回はニットをメインに買い付けをしました。その中でも一際存在感のあった、ヤクウールを使ったニットをご紹介します。

 その名の通り、素材には「ヤク」の毛を使用。ヤクはウシの仲間で、標高3,000メートル以上の草原や岩場に生息する、寒さに強い動物です。
 ヤクの毛は、動物系の天然繊維に分類され非常に良質で希少。しなやかで保温性と耐久性に優れた高級素材です。

 ヤクウールのセーターを他ブランドで見たこと、着たことがある方はお分かりだと思うのですが、軽くてフワフワなのが多いんですよね。
 それはそれで良いんですけど、秋冬の見た目にはもう少し重厚感があっても良いなと個人的には思うんです。

 と、いうわけでそんなヤクにウール・ナイロン・レーヨンをブレンドすることで、より一層ぬめり感のある極上の肌触りと肉厚感、高い耐久性を持たせたのがalvana。
 糸、紡績、編み等全ての工程を検討し、一から編み立てたアルヴァナ自慢の素材なのです。

 こっくりとしたメランジ感も冬らしさを演出してくれていると思いませんか。

 もう一つ特徴的なのがこのドロップショルダー。
 程よく力の抜けた雰囲気を感じさせますが、それだけだと野暮ったくなりがちです。alvanaは全体のシルエットはすっきりと調整することで、リラックス感がありながらもしっかり上品な印象にまとめています。

 首元の詰まりも程よく、一枚でもサマになります。オーバーサイズ気味のセーターが苦手な方でも着やすい仕様です。

 袖と裾のリブの締め付けも程よくあります。これがまたポイントでして、生地のたまり具合が絶妙で一気に垢抜けた雰囲気になります。
 今の時代に着たいニットって、まさにこういうのなんですよね。

▶︎ニット alvana YAK WOOL PO KNIT ”TOP BROWN”
▶︎パンツ HATSKI Utility Trousers
▶︎スニーカー MOONSTAR GYM CLASSIC C ”KHAKI”
▶︎帽子 halo commodity Kuna Fleece Cap

 一見シンプルなニットなんですけど、力の抜け具合と上品さが絶妙に両立しています。
 新しい時代に向けたモノづくり、ではあるんですが、きっといつの時代も着たいと思えるような・・・いつの時代も新しいと思えるような、洗練された雰囲気を感じます。

アイテムの奥に隠された情熱

 Dove&OliveやORGANIC GARDENのブログでも書きましたが、ちゃんと作られているモノって作り手の思いや情熱が反映されると思っています。
 alvanaも同じくで、一見シンプルで洗練された雰囲気(もっと端的に言うなら”お洒落な雰囲気”)でありながら、それだけではない。作りたいモノを一から作る、その情熱を感じ取ることができるんです。
 そんな服が着られたら、気分も上がりますよね。

 今回のニットに限らず、alvanaのアイテムはそんなアイテムばっかりです。店頭でも是非ご紹介させてくださいね。