ニットのススメ/SAINT JAMES/alvana/YINDIGO A M

 今年は衣替えのタイミングがなかなか掴めず、クローゼットが大変なことになっていました。部屋の乱れは心の乱れ、衣替えは厄除けの意味もあると聞き、ようやく重い腰を上げて整理を始めましたが、久しぶりに再会したニットたちを見て、冬の訪れを再確認したところです。

 カットソーから薄手のニットへ。薄手のニットから厚手のニットへ。
 今年の冬は寒いと言われていますから、着ていてしっかり暖かいニットたちをご紹介します。

SAINT JAMES CANCALE Ⅱ

▶︎SAINT JAMES CANCALE Ⅱ ”NOIR”[黒] ¥23,980-

 まずはセントジェームスのルーツとも言うべきマリンセーター。
 荒海を航海する船乗り達にとって、雨風から身を守ってくれる、温かくて丈夫なセーターは大切な必需品でした。

 セントジェームスのセーターには、伝統と誇りがしっかりと詰まっています。

 まずは素材。不純物が入ってない新毛(ピュアウール)を使用しています。
 脱脂を控えたピュアウールを強く撚り、厚みと伸縮性を出したニットは伝統的なマリンセーターに通じるもの。保温や防風・耐水といった機能面から生み出された質感なのです。

 4つの肩ボタンはもちろんのこと、首回りをぴったり覆い気密性を高めてくれるやや高さのあるネックも見逃せません。

 また、こういう伝統が詰まったセーターですから、ぴったり身体にフィットするシルエット。インナーにも使いやすくて大変オススメです。
 あ、もちろんMADE IN FRANCEですのでご安心ください。

alvana YAK WOOL PO KNIT

 以前のブログでもご紹介したこちらのニット。ようやく重宝する季節になりましたので再度ご紹介します。

▶︎alvana YAK WOOL PO KNIT ”TOP BROWN”[トップブラウン] ¥30,800-

その名の通り、素材には「ヤク」の毛を使用。ヤクはウシの仲間で、標高3,000メートル以上の草原や岩場に生息する、寒さに強い動物です。
 ヤクの毛は、動物系の天然繊維に分類され非常に良質で希少。しなやかで保温性と耐久性に優れた高級素材です。

 とは言えそこはalvana、ただのヤクのニットではありません。ヤクに、一般的なウール・ナイロン・レーヨンをブレンドすることで、より一層ぬめり感のある極上の肌触りと肉厚感、高い耐久性を持たせたのがこのニット。
 糸、紡績、編み等全ての工程を検討し、一から編み立てたアルヴァナ自慢の素材なのです。

 秋冬”らしい”スタイルに合わせるなら、ある程度の重厚感ある見た目は必要です。これは素晴らしい。
 ちなみに、見た目は重厚感ありますが実際の重さは全然重くないのでご安心くださいね。

 肩は落ち、全体的に縦落ち感のあるルーズシルエットですが、素材が良いのと衿、袖のリブ使いが絶妙なのでとても上品な印象です。
 一枚でもシャツやタートルネックのカットソーと重ねても◎。非常に洗練されたセーターですね。

番外編:YINDIGO A M WOOL BOXING SWEAT 

▶︎YINDIGO A M WOOL BOXING SWEAT ”NAVY”[ネイビー] ¥46,750-

 スウェット・・・なのですがセーター的にも捉えられるこちら。それもそのはず、SUPER120’s、17.5マイクロン相当というカシミアに次ぐ細さのスーパーエクストラファインウールを使用した裏毛スウェットなのです。

 いやあ、明らかにスウェットのタッチではないです。これ。
 梳毛引きの高級ウールセーターのような滑らかな表情で、異質なドレープ。高級感あふれる仕上がり。

 天然素材のウールには吸湿発散性や保温性、防臭性など優れた特徴があります。
 このスウェットのようにサラッとドライな仕上がりのウールカットソーは、チクチク感も少なく、寒い季節はしっかりと保温してくれるのですが、暖かい季節でもベタつくことがないのでロングシーズン快適です。

 さらにこちらは、吊り編み機でゆっくりと空気を含ませるように編み立てることで、軽さ、柔らかさ、滑らかさを兼ね備えた極上の質感に仕上げています。

 加えてウォッシャブル加工も施されているので、家でもお洗濯可能。

 肩はフリーダムスリーブ、y字のガゼットは手間のかかるはめ込み仕様。

 同色のエルボーパッチまで。古いヴィンテージのスウェットをデザインソースにしています。素材感とのギャップがたまりません。

 今回はネイビー一色のみでセレクトしてみました。最近はブラック一辺倒な方も多いんじゃないかと思いますが、これから春まで意識してみると改めてネイビー、良いですよ。
 非常に大人な一着、一度試してみてください。

セーターで冬を楽しむ!

 日本は比較的四季がはっきりしている国とされています。そんな日本に住んでいるので、当たり前のように四季を意識したブランド・アイテムセレクトをしているのですが、やっぱり冬にはそれなりのセーターが着たくなるものです。

 最後にご紹介したYINDIGO A Mのスウェットは初夏まで意識しての仕入れではありますが、是非お気に入りを見つけにいらしてくださいね。