大学時代、大阪に住んでいた僕は、梅田にある観覧車が印象的な商業施設の中の、とあるアパレルのお店でアルバイトをしていました。
その店舗で社員として働いていたMさんはその会社きってのファッショニスタでした。
ヴィンテージからブランドまで、服の知識が豊富だったことは言うまでもありませんが、個人的に衝撃を受けたのが着用していた服のサイズ感。
自分の体型を熟知した上で服のサイズを選ぶことで、ラフなスタイルから綺麗なスタイルまで、どんなスタイルも自分のものにしていました。
今思い出してもお洒落だなあと思うのですが、とりわけ覚えているスタイリングがあります。
ややゆとりのあるサイズ感のヴィンテージのリーバイス501(確かBIG Eだった)に、白のオックスフォード素材のボタンダウンシャツ、足元はローファー。
白シャツにデニム、革靴と、どシンプルな格好のハズなんですが、何せサイズ選びが上手すぎる。強烈に印象に残っています。
特に気になったのはボタンダウンシャツ。なぜなら、こんなにカッコ良くボタンダウンシャツを着こなす人は当時の僕は見たことがなかったから。
ボタンダウンシャツって、男のワードローブの定番アイテムとは言いつつも何だかんだ普段着として落とし込むの難しくないですか?特に白のオックスフォード。
思わず聞いてしまいました。「どこのブランドのシャツを着ているんですか?」
Mさん「MANUAL ALPHABETやで。」
MANUAL ALPHABETとは

『Manual Alphabet』とは『点字』の意。実際に手に取って商品の良さを確かめて欲しいという想いから名づけられています。
目指すのは”大人が楽しめるシャツ”。大阪のドレスシャツ工場にて、熟練の職人が一枚一枚、全て手縫いで仕上げています。
「語りたくなるシャツ」
Mさん「MANUAL ALPHABETのシャツはドレスとカジュアルのバランスが抜群に良い。からだにもスッと馴染むし、日本人の体型によく合う。」
今から約9年程前、このようにして僕はMANUAL ALPHABETの存在を知ったのでした。
時は流れ、いざ自分のお店に置くボタンダウンシャツを考えた時、様々なブランドを検討した上でやっぱりこのブランドに落ち着きました。
実際に白のボタンダウンシャツを見ながらその魅力をお伝えします。

ベーシックなアイテム程、一見しただけではなかなか違いがわかりづらいものですが、マニュアルのシャツからはやっぱり何か他とは異なるオーラを感じます。
上述した通り、大阪のドレスシャツ専門の工場にて、熟練の職人が一枚一枚、全て手縫いで仕上げているシャツ。
”温度のある服”とでも言いますか。当店定番のHATSKIにも通ずることですが、製品そのもののクォリティはもちろん、製品が出来上がるまでの過程にまで思いを馳せることができる服なのです。

ヨーク巾を狭く、また肩の動きに沿うようボックスプリーツを入れる事により、着用時の着心地の快適さを実現。
着丈はタックイン/アウト共に対応出来るバランスの良い長さです。

シルエットにも工夫があります。ドレス仕立てのボタンダウンシャツ・・・と聞くと細身でカジュアルに着にくい印象を持たれがちなのですが、当店ではBulging Fitというシルエットのものをセレクトしています。
これは、一般的なドレスシャツよりも肩幅・身幅にゆとりを持たせたシルエット。洗いざらしで、よりラフにカジュアルに着るのに適しています。(決してオーバーシルエットではないので、お仕事用としても様になりますよ。)

ボタンダウンシャツの顔とも言うべき衿元のロール。
着用時に美しく立つように少し大きめにパターンを作製し、カジュアルにもクラシックにも合わせやすいバランスの良い印象に仕上げています。

一方で、衿芯は入っていない仕様なのでカットソーやセーターなどとの重ね着もしやすいんです。個人的にはここのポイントが高い。

ボタンは国産の高瀬貝に刻印をいれたオリジナルボタンを使用。ここがプラスチックの安いボタンだと台無しです。

良いシャツかどうかの見分け方のポイントとして、実は剣ボロの裏の縫製の丁寧さが重要です。ここが雑だと無意識の内に着心地の悪さを感じてしまいますし、袖を捲った時の見栄えも悪くなります。
マニュアルのシャツは生地端のボロが出ないよう丁寧に縫製されています。2万円、3万円するボタンダウンシャツと比較しても全く劣らない(むしろそれより綺麗かも)。

また表の美しさはもちろん、裏から見ても綺麗に見える様、アームホールと脇は折り伏せ始末、脇から袖下にかけては通常より2mmほど細い巻伏せ縫いで仕上げています。
なかなか手縫いでここまで丁寧に作り込むのは至難の業です。
これでいてお値段は税込み12,650円ですからね、ファクトリーブランド(と言うかMANUAL ALPHABET)恐るべきです。
企画から生産まで一貫して行えるから・・・というのはもちろんなのですが、特にボタンダウンシャツに関しては、シャツのメーカーとして覚悟を決めて常に生産をし続け、在庫を持つようにしているために一枚あたりの生産コストが下がるんだとか。
ここまで一本筋の通ったブランドがいくつあるでしょうか。


シンプルに着て、「佇まい」を楽しめるシャツ。
改めまして素材は、40/2のスーピマコットンのオックスフォード。通常のオックスにはない、光沢感としなやかさを兼ね備えた高品質なオックスです。

▶︎SUPIMA OX BD SHT/Bulging Fit ”WHITE”[ホワイト] ¥12,650-
▶︎SUPIMA OX BD SHT Bulging Fit ”NAVY”[ネイビー] ¥12,650-

▶︎100/2 GINGHAM BD SHT/Bulging Fit ¥12,650-
▶︎100/2 BROAD BD SHT/Bulging Fit ¥12,650-
スーピマのオックスの他に、高級エジプト超⾧綿GIZA88を使用したブロード地のギンガムチェックとロンドンストライプもご用意しています。
やや薄手でハリのある、つるっとした肌触りの生地感です。
シルエットは同じくBulging Fit。


ヴィンテージのデニムに、アヴァンギャルドな雰囲気のパンツに、もちろんベーシックなスラックスに。
困ったらこれ、なボタンダウンシャツです。
ベーシックなアイテムは買い足しできるものを。
既に魅力たっぷりなMANUAL ALPHABETのボタンダウンシャツですが、もう一つ嬉しいのが買い足しができるという点。
どんなに素晴らしいシャツで気に入ったとしても、そのシーズンきりで生産されない・・・なんてことになったら寂しいですし、安心して着続けることはできません。
永遠の定番として生産し続ける覚悟を決めたMANUAL ALPHABETだからこそ、買い足しもできて長く着続けることができるのです。
ボタンダウンシャツのようにベーシックなアイテムであればあるほど、そうあるべきだと思います。
春ですしサイズも一通り揃いました。
このタイミングで是非お試しくださいませ。