N.O.UN/セレクト理由/MAC

 「今デザイナーズブランドを買うなら、ナウンが良いよね。」

 とある古着屋のオーナーさんがそう話しました。
 まだ僕が大阪に住んでいた頃、その古着屋さんでオーナーさんと服談議に花を咲かせていた時の話です。

 「やっぱりデザイナーさんが服をよく分かっていて、その上であえて王道を外すというか、我が道を行くというか。」
 「ツボの突き方がいちいち楽しい。僕らみたいに服をかじってる人たちからするとたまらなくワクワクする。一般ウケは悪いだろうけど(笑)」

 このブランドの魅力が、この会話に凝縮されていると思います。

N.O.UNとは

 大阪発のデザイナーズブランド『NECESSARY or UNNECESSARY(ネセサリーオアアンネセサリー)』、通称『N.O.UN(ナウン)』。
 長年ヨーロッパのヴィンテージアイテムの買い付けを行っていたデザイナーが作るウェアは、ヨーロッパのワークやミリタリーの要素を取り入れつつ、シンプルかつ機能美に溢れたデザイン。

 モノ作りに妥協をせず生地から作ります。
 日本製であることにもこだわっており、長年着込む程に素材の経年変化や素材そのものの良さを感じる事が出来ます。
 古くも新しくも目に映り、時が経つにつれ、新鮮に見えてくる。そんな不思議な魅力を持った洋服たちです。

MAC

 デザイナーズブランドですから、基本的に毎シーズン同じアイテムは作らないのですが、例外的に定番と呼ばれるアイテムが存在します。
 今日ご紹介するMACもナウン定番のカットソー。しかしながら、ナウンらしさが存分に発揮されているのでご紹介させてください。

 秋冬は裏起毛のスウェット、春夏はロンTや半袖Tシャツで登場する定番のカタチ。
 見た目の特徴は、袖、裾のリブ使いとなんと言ってもネック部分にあります。

 ネックはイタリア軍のアイテムからイメージしたボートネックを採用、リブ部分は緩めかつ長めのリブを採用。袖のリブは折っても良い感じになります。

 いわゆる、アメリカらしいスウェットにボートネックを合わせるという、一見ミスマッチなアプローチが他にありそうでないアイディア。
 セントジェームスのようなボートネックではなくイタリア軍のそれを合わせるというのも、デザイナーO氏の服への知見の深さと天邪鬼な部分を感じます。 

 素材にはアメリカ製の裏起毛生地を、日本で染色したものを使用。
 素材の落ち感と緩いリブの相性がとても良く・・・全体的にユルッとした雰囲気になりますが、それが良い。

 大きめで着たイナタイ感じが逆に良いんじゃないでしょうか。

 ちなみに、170cm、50kgの痩せ型でMサイズを着ています。S〜XLサイズまでご用意しているので、お好きなシルエットでお選び頂ければ。
 Sサイズは女性にもオススメです。

 お色は、オフホワイトの他にサックスとブラックをご用意しております。

 古着を突き詰めた方が作るので、新品なのにどこかヴィンテージのスウェットのような・・・。しかしながら、単なるヴィンテージのレプリカなんかじゃなく、生地や全体のカタチは新しい。
 さらに、着込む程に異なる表情を見せてくれるのも面白いポイント。こんなブランドそうそうありません。

一般ウケは・・・

 先にも述べた通り、やっぱり”一般ウケ”はそれほど良くないブランドだと思います。だって、ぱっと見「ナニコレ?」な服が多いから。
 でも、よくよく服を理解してみれば、そして一度着てみれば、その独特のバランス、センスに虜になってしますはず。

 でも、ナウンはそれで(それが)良いと思います。だってデザイナーズブランドだから。本来、一般ウケは二の次で、デザイナーさんが本当に作りたいと思う商品を作ってこそ存在意義があると思うから。
 そして、これからの時代はこういうある意味尖ったブランドこそ必要になってくるとも思うから。

 もちろん誰からも受け入れられなかったら存在していないも同義かもしれません。
 でも大丈夫、僕自身は大好きなブランドのひとつです。 
 そして、ちゃんと普段着として生活に馴染むよう、皆様にご提案していく所存です。

 『NECESSARY or UNNECESSARY=必要か、不必要か』。
 皆様にとっては、どちらでしょうか。